日本の滝百選/大杉谷の滝群（三重県）

日本の滝（百選以外）/大杉谷の滝群（三重県） †

滝まで †

日本の滝（百選以外）/大杉谷の滝群（三重県）

2018年4月30日訪問、桃の木山の家で一泊して、5月1日帰ってきた。
前日の15:30千葉県流山市を出発して、大杉谷の登山口（宮川発電所）に到着したのが5:00前。
途中、仮眠を取りながらが若くないので今後は同じような突貫移動は控えたい。
最後に仮眠をとって6:30頃出発。

↑地図

↑

出発！6:30頃。 †

↑登山道入口。
トイレあり。
駐車できるのは5,6台。
だが、空いていたのは2台くらい。

手前にも駐車スペースはあるが、登山して小屋に泊まっているであろう人の車が結構いた。
連休などで来る人は、やはりかなり早くこないと手前からあることになるだろう。

この手前7kmくらいは携帯電波が通じないので、ここに衛星電話（有料）がおいている。
使う状況に追い込まれたくないが、何かあった人はこれを使うのがいいだろう。

↑入口の地図
かなり大まかだが、それぞれの滝の距離などがわかる。
1本道で迷うことはないが、途中で引き返す人は、それぞれの滝の間隔や距離を頭に入れておく必要がある。
本日の宿泊地は、桃の木山の小屋で宿泊するため、小屋以降のどこまで行って引き返すか勝負の分かれ目。

↑宮川発電所（6:38)
ここまでが整地されていたが、ここからは登山道になる。
然るべき装備がないなら引き返したほうがいいだろう。

↑桃の木山の小屋まで6km位。
体力持つか心配だが、やっぱり前日泊したほうがいい。

↑登山道入口。
いきなり鎖。
普通に鎖無しで行けるが、滑ると死ぬ道が続く。

↑大杉谷渓谷
渓谷の両端は広い（が、登っていくとどんどん狭くなっていく）

↑こんな感じ。
ポイントポイントで鎖があるが、なくても登れるところのほうが多いが、
足場が湿っているときとかは積極的に利用したほうがいいだろう。

↑7:40頃。河原に降りる。
ここからシシ渕くらいまでは、かなり高い位置を歩くことになる。
休憩したい人はここで休憩がいいだろう。

↑このような吊橋をいくつも渡る。
吊橋だけでも、入口から桃の木吊橋まで結構な吊橋がある。中には太い吊橋もあるが、細い吊橋が多いので、他の方が渡っているときは譲り合いが必要。

大日嵓吊橋(6:55頃通過)
熊谷吊橋（7:08頃通過）
地獄谷吊橋（7:13頃通過）
日浦杉吊橋（7:54頃通過）
平等嵓吊橋（9:49頃通過）
加茂助吊橋（10:08頃通過）
桃の木吊橋（10:28頃通過）

↑日浦杉吊橋
千尋の滝までは淡々と歩くことが続くので、一応目印として。

↑

千尋の滝（8:15頃到着。登山口から3.3km） †

登山道から歩いて1.5時間程度でようやく最初の滝にして大杉谷中、一番落差がある滝「千尋の滝」に到着する。

↑千尋の滝

↑千尋の滝（動画）

↑千尋の滝を眺める東屋
厳しい自然の中にあって立派な東屋。
数人休める。厳しく狭い場所だけに、ホンのいっとき一緒になった人とも仲良くしゃべることができる。
いろいろ情報を仕入れることができるので、貴重な場所。

↑看板

千尋の滝

見上げた山の頂上から落ちるように見える名瀑。
対岸で近くに行くことはできないが、対岸の東屋からでもその迫力を堪能することができる。

写真に見るとその迫力が伝わらないのが残念。

理由は明白で中段から下段が気に隠れて見えないからだ。
なんとか観瀑ポイントを探すも、落口が見えるところを探すのが精一杯だ。

私はこの滝を見たとき過去に一度見て、引き換えした過去があるので、結構感無量になった。
さあ、これからだ!!

↑

シシ渕（9:05頃到着。登山口から4.5km） †

↑シシ渕

↑シシ渕(動画)

シシ渕。猪ヶ渕とも言う。

巨岩に挟まれた本当に細い峡谷の奥に次の目的地ニコニコ滝が見える。
河原に降りれるのはここからはかなり上流の大崩落跡までない。
広いので旧右傾をするならここでするのがいいだろう。

↑

ニコニコ滝（9:35頃到着。登山口から5.2km） †

↑ニコニコ滝の東屋
ここにも立派な東屋がある。
腰を掛け、ゆっくり観瀑。

↑ニコニコ滝

↑ニコニコ滝（動画）

ニコニコ滝

対岸に落ちる直瀑。
千尋の滝と異なり、遮蔽する木もなく、全景を見ることができる。
加茂助谷から本流へ合流する流れ。支流とは思えない水量。
大杉谷の滝は他のエリアの本命クラスがゴロゴロしていて本当に見街がある。

体力も徐々にきつくなる中、東屋でしばし体力を戻して、次に進む。

↑

平等嵓（9:47頃到着。登山口から5.2km） †

↑平等嵓吊橋と右手に平等嵓

↑平等嵓

↑平等嵓

入口すぐにあった大日嵓とは異なり、吊橋からその絶壁、巨岩ぶりを堪能することができる。
大杉谷の絶景の一つであることは間違いない。
むき出しで垂直の絶壁を見上げると、大杉谷の厳しい渓谷美の一端を見せられる気がする。

ここを超えると、後は桃の木山の小屋まで1kmだ!!

↑

桃の木山の小屋（10:30頃到着。登山口から6.2km） †

↑桃の木吊橋から桃の木山の小屋

↑桃の木山の小屋

本日の宿泊先。
公共交通機関で来る登りルートの人の宿泊先になる。
こんな山深い場所に似つかわしくないきちんとした山小屋。
風呂も夕食もお願いできて、大杉谷の登山客にとっては本当に助かる存在。

まだ時間も早いので更に上流の滝へ向かう。
一旦、荷物を置かせてもらった。
20分程度後、更に上流へ向かう。

↑七ツ釜の滝へ向かってGO！
更に狭い渓谷に鎖場がついている場所が続く。
ただ、七ツ釜の滝まではまだそんなに高低差はない。

↑

七ツ釜の滝（11:15頃到着。登山口から6.9km） †

↑七ツ釜の滝

↑七ツ釜の滝

↑七ツ釜の滝

↑七ツ釜の滝(動画)

三重県の日本の滝百選「七ツ釜の滝」
日本三大渓谷「大杉谷」に落ちる名瀑。
名瀑揃いの滝群の中で、他の名瀑に並んでこの滝も名瀑だ。

対岸に落ちる段瀑で、水量も落差も迫力もある。
訪問時は水量も多く、渓谷に響く瀑音が何とも心地良い。

そして何とも言えないのが、俺はようやくここまで来た！！という到達感。

一度、装備不十分で千尋の滝で引き返した10年以上前...。
大雨で大崩落があり、5年間通行止めになった間に、
結婚をし、出張から転勤になり、関西から関東になり....、
ああリベンジできないのかな...と思っていたところに来れたのが本当に嬉しかった。

なんかやる気になったら来れるものだな...と想いもこみ上げた名瀑でした。

この後、更に上流のニコニコ滝へ進むが、ここから道が荒れて、勾配も厳しくなってくるので、
体力と相談しながらどこまで行けるか調整する。

↑

大崩落跡 †

↑大崩落跡

↑大崩落跡

これが大雨で"山が壊れた"というくらいの崩落で、
渓谷を完全に巨岩が塞いでいる感じになる。
この崩れた巨岩の岩をマーキングに従い超えていく感じ
結構体力が削られる。

写真ではあまり伝わらないかもしれないが、
1個あたりの岩が最低でも人の等身大位あり、
こんな岩に向かってこられたらひとたまりもなかっただろう。

これを超えると河原が見えるので、そこで少し休憩。
そろそろ足が棒になって、やばくなり始めた。

どこまで行けるか....。

↑

光滝（12:30頃到着。登山口から7.6km） †

↑光滝

↑光滝

↑光滝

↑光滝（動画）

光滝

大崩落跡を超えると、河原に出ることができる。
ここから更に10分くらい!?山道を歩くと上流に向かって右手に落ちる光滝を見ることができる。

細い渓谷の奥に斜面を落ちる名瀑。
幅が広く周りの絶壁も合わせてとても絵になる、美しい構成の滝。
落差はさほどではないのかもしれないが、厳しい大杉谷渓谷の岸壁に轟々と水を落とす様が何とも得ない。

この後、更に勾配が少し厳しくなって山道になって、隠れ滝に向かうのだが、そろそろ足が限界になってきた。
どうしようかね...

↑

隠れ滝（12:50頃到着） †

↑隠れ滝

↑隠れ滝（動画）

隠れ滝

大杉谷渓谷滝群の今回の挑戦の最後の場所となった。
隠れ滝は、隠れ滝吊橋という橋から見ることになる滝。
残念ながら美しく全景をバッチリ見ることができるコンディションはわからなかった。
どうしても吊橋のワイヤーが入ってしまうのが少し残念だが、それでも山道を行く登山者の一時の憩いになる滝。
大杉谷渓谷の中では小ぶりで地味な滝だが、他の場所なら十分メインになれる滝だ。

この後、桃の木山の小屋へ戻った(14:40頃）
もう足は限界...。次の日に堂倉滝へのリベンジする意思も砕かれて、ただただ爆睡しました。
桃の木山小屋の方、一時一緒にさせてもらった方たち、ありがとうございました。

翌日、宮川発電所方面に戻り、一泊した後自宅へ帰りました。
大杉谷...、滝好きなら一度は行きたい名瀑の宝庫でした。

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